「ありがとう」

という言葉をなかなか言えない人がいる。

「感謝してるー?(笑)」

と聞かれると、

「当たり前だよ、感謝してるに決まってるじゃない」

と答えるけれど、自分から感謝の言葉を伝えることが、なかなかできないのだそうだ。

ただ、それに気がつくと、練習できる。

目の前でやってもらっていることへの感謝は気づきやすいから、まずそこで「ありがとう」を言う練習。がんばって声を出そうとするのは、無理(うそ)が混じってしまうから、小さな声でそっと。聞こえなくてもいい。自分にだけ聞こえればいいです。

「ありがとう」が言えないのは、それが「心から言うべき」言葉だと思っているからだったり、相手があまりに身近すぎて見えていないからだったり。

それらは多くの場合、自分を大事にすることや自分に対して感謝することを知らなかったりするからで……(涙)

多くの現代人が避けて避けて避けまくっている「自分を見ること」へのハードルがあるので、「まずそこから」なんて言ってると無理です。

だから、目の前で起こったことに「ありがとう」と口にすることから始めます。

その一歩を重ねていく道すがら、感謝を心(体)から感じたときのしなやかな身体性が備わり、その先には自己受容があるでしょう。そしてその先には……。

「まず一ミリ動かす」

一ミリ変えられないのに世界が変わるはずがない。

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